事務局とは?種類別の役割やアウトソーシングするメリット・デメリットを解説

マーケティング・販促
事務局は、新規事業やプロジェクト・セミナーなどを円滑に運営するために、企画から手配・問い合わせ対応などを担い、プロジェクト成功をサポートします。業務の幅が広い事務局を適切に立ち上げ、運営するには、その役割や流れを理解することが大切です。
この記事では、事務局の基本から役割、具体的な業務の流れを分かりやすく解説します。あわせて事務局をアウトソーシングするメリット・デメリットも紹介するので参考にしてください。
- 目次
- 1. 事務局とは
- 2 事務局の役割
- 2-1. キャンペーン事務局
- 2-2. 研修・セミナー事務局
- 2-3. コンクール・コンテスト事務局
- 2-4. イベント事務局
- 2-5. 官公庁・自治体関連事務局
- 3. 事務局運営の流れ
- 3-1. プロジェクト立ち上げ
- 3-2. 組織体制の整備
- 3-3. スケジュールの調整
- 3-4. 事前準備
- 3-5. 期間中の運営
- 3-6. 終了後対応
- 3-7. 振り返り
- 4. 事務局をアウトソーシングするメリット
- 4-1. 担当者の業務負担が軽減される
- 4-2. 社員がコア業務に集中できる
- 4-3. プロのノウハウを活用できる
- 5. 事務局をアウトソーシングするデメリット
- 5-1. 社内にノウハウが蓄積されない
- 5-2. コストがかかる
- 5-3. 情報漏洩のリスクがある
- 6. 事務局を効率的に運営し、プロジェクトを成功に導こう
事務局とは
事務局とは、プロジェクトの進行をサポートする役割を担う部門のことです。
具体的には、一般的な事務作業や手続きからスケジュール管理、当日の運営、各種連絡業務や後日対応など裏方業務全般を行います。
たとえば、セミナーの事務局であれば、企画や講師の手配・集客・参加者への連絡・資料準備・当日の運営からアンケート収集などを行い、セミナーの効果を高め、参加者が満足いくように事前準備から事務処理までをサポートします。
事務局の仕事内容や役割はプロジェクトによって異なりますが、どのようなプロジェクトであれ、円滑な運営サポートが目的となります。そのため、事務局が適切に機能しているかがプロジェクト成功にも直結するのです。
事務局の役割
何を目的に事務局が立ち上げられるかは企業によって異なりますが、代表的な例として以下の5つがあります。
- キャンペーン事務局
- 研修・セミナー事務局
- コンクール・コンテスト事務局
- イベント事務局
- 官公庁・自治体関連事務局
それぞれの具体的な役割をみていきましょう。
キャンペーン事務局
企業や団体が実施する各種キャンペーンを効果的に運営するための事務局です。主な役割には以下が挙げられます。
- キャンペーンの企画立案
- 応募サイトや広告の作成・配信
- 景品の準備・手配
- 応募者リスト作成・管理・分析
- 問い合わせ対応
- 景品発送、配送状況の確認
- 効果測定、報告書作成
キャンペーン事務局の役割は、企画やメディアプランニング・応募者情報管理などを通してキャンペーンの効果を最大限に引き出すことです。単にデータ入力などの事務的な作業だけでなく、キャンペーンの企画やターゲット選定、さらにプロジェクト後の分析・次回以降の改善まで一連のプロセスすべてを行います。
キャンペーン事務局に関しては、以下の記事でより詳しく解説しています。
研修・セミナー事務局
社内外に向けた研修やセミナーを行う際に、事前準備から事後対応まで行い、セミナーの効果を高めるのが研修・セミナー事務局です。主な役割には以下が挙げられます。
- セミナーの企画
- 講師手配
- 参加者の募集・連絡
- 会場設営
- 資料や機材準備
- 当日の運営
- アンケート作成・集計
研修・セミナーの成功には当日の運営だけではなく、参加者の満足度を高めるための事前準備と事後対応が不可欠です。事務局は企画立案や開催に関する手配、参加者が不安なく参加できるようなコミュニケーションやお礼メール・アンケートといったアフターフォローまで全般的な役割を担います。
コンクール・コンテスト事務局
コンクールやコンテストは、企業にとって一般ユーザーだけでなく児童や学生などにもアピールできる重要な機会になります。充実したコンクール・コンテストの実現をサポートするのが、コンクール・コンテスト事務局です。主な役割は以下のとおりです。
- 企画立案
- 告知の作成
- 出品者の募集・管理・問い合わせ対応
- 審査・授賞式の運営
- 賞品発送・応募作品返送
- 受賞作品集作成・分析
企画立案から応募者の募集・作品管理、授賞式の運営、コンクール後の賞品や作品の取り扱い・分析など一連のプロセスを担います。
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イベント事務局
企業や団体が開催する各種イベントの企画・計画・運営を行うのがイベント事務局です。主な役割には以下が挙げられます。
- イベントの企画
- 会場選定
- スケジュール管理
- 参加者募集
- 当日の運営
- アンケート作成・収集・分析
イベントでは参加者の満足度を上げるために細やかな配慮が必要となるため、スタッフ教育やリハーサルの実施なども重要になってきます。さらにイベント終了後は目的に応じた効果測定・分析により次に活かすまでが事務局の重要な役割です。
官公庁・自治体関連事務局
官公庁や自治体関連では、各種給付金・助成金申請やワクチン接種受付事務などで事務局が立ち上げられるケースがあります。 官公庁・自治体関連事務局の主な役割は以下のとおりです。
- 問い合わせ対応
- 郵送物受付
- 書類審査
- データ入力・管理
官公庁・自治体関連事務局では、社会情勢などに応じた突発的・大規模な処理への対応が求められるケースも珍しくありません。また、申請書類など個人情報管理が必要になってくるのでセキュリティ対策も重要な役割です。
事務局運営の流れ
事務局はプロジェクトの運営だけでなく、事前準備・事後対応・次回への改善まで行い、プロジェクト全体を通してミスやトラブルがないように管理します。ここでは、事務局運営の具体的な流れをみていきましょう。
プロジェクト立ち上げ
事務局の必要性が出た際に事務局プロジェクトを立ち上げ、メンバーを招集したり事務局の役割を明確化したりします。プロジェクトが成功するかは初期段階の計画が重要になるので、関係者の合意を得ながら目的や目標を明確にしていきましょう。
組織体制の整備
事務局の役割はプロジェクトの目的や組織体制によって異なります。プロジェクトに合わせてどのような業務が必要で誰が担当するのか、役割と責任を明確にしていきましょう。
スケジュールの調整
プロジェクト全体の具体的なスケジュールを組み立てていきます。各ステップに期限を設けることで進捗を把握でき、スケジュールの延滞を防ぎやすくなるでしょう。
イベントの日程が決まっているなら逆算してスケジュールを立て、決まっていない場合は最短で実施できるスケジュールを組むと余裕をもって取りかかることが可能です。
事前準備
プロジェクト実施に向けた事前準備を行っていきます。目的に応じて必要な事前準備は異なりますが、会場や資料・機材の手配や関係者との連絡・告知・人員確保など事前準備の内容は多岐に渡り時間がかかるものです。
事前準備の精度がトラブルを防ぐことにつながるため、余裕を持ったスケジュールで万全の体制を整えていきましょう。
期間中の運営
期間中は事務局が中心となって進行を管理するので、より事務局の役割と責任が大きくなります。スムーズな進行のための適切な人員配置だけでなく、万が一トラブルが発生しても迅速に対応できるような体制の整備も必要です。
終了後対応
イベントが終了すれば終わりではなく、事後対応も事務局の重要な役割です。イベントやセミナーであれば関係者へのお礼や出席状況の収集・アンケート集計・参加者へのフォローなどの業務があります。
振り返り
プロジェクトの振り返りと評価を行い、改善点を明確にして次のプロジェクトに活かすことも重要です。事務局は一度で終わりではなく、次回も必要になるケースが多くあります。注意点や改善点を明確にしておくことで事務局の運営能力向上につながるでしょう。
事務局をアウトソーシングするメリット
事務局の業務は幅広く、自社で運営するにはリソースが不足するケースは珍しくありません。また、事務局はミスやトラブルのない運営を求められるのでノウハウも必要です。自社で運営が難しい場合、事務局をアウトソーシングするという選択肢があります。ここでは、アウトソーシングするメリットして以下の3つを紹介します。
- 担当者の業務負担が軽減される
- 社員がコア業務に集中できる
- プロのノウハウを活用できる
担当者の業務負担が軽減される
事務局の仕事は多岐にわたるので、担当者の負担は大きくなりがちです。特に、通常業務と並行していたり、事務局運営が初めてであったりする場合は担当者に大きな負荷がかかり、効率的に業務が遂行できなくなる恐れがあります。アウトソーシングすることで、担当者の負担を軽減し、組織全体のパフォーマンスを向上させることが可能です。
社員がコア業務に集中できる
事務局で必要とされる業務は、データ入力や問い合わせ対応など基本的に事務作業が多く売上には直結しません。また、キャンペーンなど特定の時期の事務局運営に社内リソースを割くのは効率的とは言えないでしょう。
事務局運営をアウトソーシングすることで、社員が売上に直結するコア業務に集中できるようになります。また、事務局の事務的な作業だけでもアウトソーシングして、イベントの企画などの重要な部分のみに社員が注力することも可能です。
プロのノウハウを活用できる
事務局の運営には企画やデータ分析・会計処理・セキュリティ管理など、ノウハウが必要な業務が多く含まれます。事務局のアウトソーシング経験が豊富な業者であれば、ノウハウが蓄積されており適切な事務局運営が可能です。トレンドやニーズを踏まえた企画立案もできるので、コンテンツのクオリティ向上にもつながるでしょう。
事務局をアウトソーシングするデメリット
事務局をアウトソーシングするデメリットとしては、以下の3つが挙げられます。
- 社内にノウハウが蓄積されない
- コストがかかる
- 情報漏洩のリスクがある
社内にノウハウが蓄積されない
事務局運営に社員が関わらないため、運営のノウハウが社内に蓄積しにくくなります。また、すべてアウトソーシングすると社員で業務を把握できずに、トラブルが起きた時の対応や内製化する際の引き継ぎに時間がかかってしまう点にも注意が必要です。今後は自社でも運営したいなら、業者に丸投げせずに定期的に打ち合わせする、一部のみアウトソーシングするなどノウハウを共有できるようにしましょう。
コストがかかる
アウトソーシングする以上、どうしても外注コストがかかります。外注コストは委託内容や業者によって異なるので、委託する業務を絞る・業者を比較するなど費用対効果を考慮しましょう。
情報漏洩のリスクがある
事務局の業務には、応募者の個人情報や社内の情報など機密情報の管理が含まれることがあります。 セキュリティ管理が十分でない業者に依頼すると、情報漏洩で大きなトラブルに発展する恐れがあるので注意が必要です。依頼する業者は事前にセキュリティレベルをしっかり確認しておきましょう。
事務局を効率的に運営し、プロジェクトを成功に導きましょう
事務局を適切に運営することは、プロジェクトの成功や企業の成長につながります。基本的な役割や運営の流れを理解し、効果的な運営を目指しましょう。
しかし、事務局運営にはリソースやノウハウが必要であり、無理に自社で運営すると担当者に過度な負担がかかる恐れもあります。事務局運営を成功させつつ自社のパフォーマンスを向上させるために、アウトソーシングも検討してみてください。
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