販促(販売促進)とは?基本的な考え方を押さえてアイデアを実現させよう
マーケティング・販促
店頭POPの工夫やプレミアムの製作など、販売促進(販促)にはさまざまな施策があります。顧客とのコミュニケーション方法が多様化するなかで販促の方法も進化していますが、いくつもの手法をむやみに投入しても効果を十分に期待することはできません。
販促のアイデアを考える際にまず意識するべきことは、達成したい目的です。今回は、販促とは何かを解説し、状況に応じて最適な施策を選ぶための考え方について紹介します。
- 目次
- 1. 販促(販売促進)とは何か
- 1-1. 販促と宣伝・営業との違いは?
- 1-2. 企業が販促に注力すべき理由
- 2. 新規顧客を獲得するには?
- 2-1. まずは潜在顧客を集めよう
- 2-2. 見込み顧客にトライアルの機会を与えよう
- 3. 既存顧客を維持するには?
- 3-1. リピートさせる工夫を考えよう
- 3-2. 顧客と長期的な関係を築こう
- 4. 販促のアイデアは目的から考えよう
- 5. 斬新なアイデアで販促企画を成功させたいときは
販促(販売促進)とは何か
販売促進(販促)とは「顧客が商品やサービスを購入する直接のきっかけをつくる活動」です。販促はマーケティングの一部として捉えられ、宣伝や営業と密接に関わっています。
販促と宣伝・営業との違いは?
宣伝は商品やサービスの魅力を伝える活動のことを指します。また、営業の役割とは、実際にものを売って売上を立てることです。
一方で販促とは、キャンペーンやサンプル配布、実演販売などを通して、宣伝と営業の橋渡しの役割を果たすものです。宣伝、販促、営業のどのステップも企業が利益を上げるためには欠かせませんが、宣伝から営業までの流れをよりスムーズにするうえで重要な役割を担っているのが販促といえるでしょう。
宣伝…商品やサービスの魅力を伝える活動
営業…直接顧客に対応し、最後の購入決定を後押しする活動。実際にものを売って売上を立てる役割
販促…顧客に商品やサービスの購入を促す活動。宣伝と営業の橋渡しの役割を持つ
企業が販促に注力すべき理由
企業が販促に注力すべき理由の一つとして、現在では商品やサービスの選択肢が豊富で、消費者がものを選ぶ目が厳しくなっていることが挙げられます。販促施策によって、消費者に「これが欲しい!」「いま欲しい!」と思わせることができなければ、どんなに宣伝に力を入れても売上にはなかなか結びつきません。
また、コミュニケーション方法の多様化が進んでいることも、販促が見直されるべき理由のひとつです。例えば近年急速に普及したSNSなど、年々さまざまなコミュニケーションが生み出されています。そのようななかで売上を伸ばすためには、他社との差別化を図りながら、常に新しい販促のアイデアを考えていく必要があります。
販促で重要なことは、「誰に購入してほしいのか」という明確な目的意識を持つことです。ここではターゲットを「新規顧客」と「既存顧客」に分けて、それぞれにアプローチするためのアイデアを具体的に考えてみましょう。
新規顧客を獲得するには?
競合他社の出現や環境状況の変動などによって市場環境は常に変化します。そのため、既存顧客の流出や市場の縮小に備えて、新規顧客を開拓して新たな取り引き相手を増やしておくことが重要といえます。
まずは潜在顧客を集めよう
新規顧客を獲得する難しさは、どこに潜在顧客がいるのかを見極めて集客しなければならない点にあります。ターゲットの年代や趣味嗜好、地域などを考慮し、手法を使い分けながらアプローチ方法を検討しましょう。
具体的には、以下のような販促の形態が考えられます。
WEBでの情報発信
スマートフォンの普及により、インターネットで情報を収集してショッピングを楽しむ消費者が増えています。ユーザーにとって価値のあるコンテンツをWEBマガジンで定期的に配信し、自社の存在を広くアピールしましょう。
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SNSの活用
TwitterやFacebookを使ったコミュニケーション方法は、形式張らずに潜在顧客との接触を増やすことが可能です。 SNSを有効に活用すれば、若年層を含めたターゲットにアプローチすることができます。
店頭POPの設置
店内にいる潜在顧客に対しては、デジタルサイネージから手書きのアイテムまでもが重要なコミュニケーションツールとなります。自社のブランディングに合った店頭POP設置しましょう。
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- カタログの製作・配布:商品やサービスを詳細に伝えるには、カタログによるアプローチが重要です。デザインやレイアウト、キャッチコピーを熟考して商品の魅力が最大限に伝わるカタログを製作しましょう。
見込み顧客にトライアルの機会を与えよう
商品の購入を迷っている見込み顧客に「買ってみよう!」と思わせるには、実際にその商品を見たり試したりしてもらう方法が効果的です。販促のアイデアとして、以下の方法が考えられます。
- 無料体験の提供:見込み顧客が商品の良さを体験できる機会を無料で提供しましょう。ミニサイズ版の商品サンプルを配布したり、商品やサービスのトライアル期間を設けたりする方法が一般的です。
- イベントの開催:見込み顧客が興味を持っているテーマと商品を関連付けたイベントを開催すれば、自然な形で商品の魅力を伝えることができます。開催時期やテーマ選びを慎重に行い、新規顧客を開拓しましょう。
- 展示会でのデモンストレーション:展示会でのデモンストレーションは、商品の魅力を直に伝えることができるチャンスです。見込み顧客一人ひとりの声をモニタリングしながら商品の使い方を披露し、その良さを体感してもらいましょう。
既存顧客を維持するには?
新たな顧客を増やすことに加え、既存顧客との関係を強化することにも目を向けましょう。一般的には、既存顧客を維持するには新規顧客を開拓するほどのコストがかからないといわれており、成功すれば効率よく利益を上げることができるでしょう。
リピートさせる工夫を考えよう
商品を購入したことがある顧客が一度きりで購入をやめてしまった場合、単に商品を買い換えるのを忘れていたり面倒に思っていたりする可能性があります。その場合は、継続して購入するメリットを与えてリピーターを増やしましょう。
以下、具体的な販促のアイデアを紹介します。
- クーポンの発行:価格的なメリットはリピートの後押しになります。一度商品を購入したことがある顧客に限定して、優待券や期間限定割引などのクーポンを発行して購買意欲を高めましょう。
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- プレミアムの製作: 商品につける景品や懸賞の賞品のことを「プレミアム」と言います。既存顧客の年代や趣味嗜好を反映したプレミアムを用意すれば、リピート購入を狙うことができます。
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- メールマガジンの送信:電子メールでのコミュニケーションは、それぞれの顧客にカスタマイズしたメッセージを伝えることが可能です。新商品の告知やお得なキャンペーンを知らせてリピートのきっかけをつくりましょう。
顧客と長期的な関係を築こう
企業が既存顧客への感謝の思いを定期的に伝えることは、長い目で見た際の販促につながります。以下に、アイデアの一例を挙げましょう。
- ダイレクトメールの送付:顧客との関係が深まると、ダイレクトメールの開封率は高まり、コストパフォーマンスも上がります。顧客が関心を持ちそうな最新情報を随時届けて、送り手の熱意を伝えましょう。
- 会報誌の発行:すでに企業の商品やサービスを利用している顧客に向けた会報誌は、企業への愛着を深めることができるコミュニケーションツールです。顧客にとって有益な情報を定期的に発信し、メンバー一人ひとりとの関係を維持すれば、企業やブランドのファンを増やすことができます。
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- コミュニティサイトの運営:企業と消費者、または消費者同士がリアルタイムで情報交換できる場を「コミュニティサイト」と言います。企業のコミュニティ内でお役立ち情報を交換しながら、常に消費者の声に耳を傾けましょう。
販促のアイデアは目的から考えよう
販促のアイデアに悩んだ際には、基本に立ち返ることが重要です。「誰に購入してほしいのか」という明確なビジョンを持てば、販促の成功率は格段に上がります。
潜在顧客を見込み顧客へ、見込み顧客を新規顧客へ、さらには新規顧客をリピーターへと育てるために、それぞれのステップに合ったアプローチ方法を考え、販促を成功させましょう。
TOPPANクロレは、販促を成功に導くための支援をしております。紙とデジタルを効果的に組み合わせて、コミュニケーション戦略をまるごとデザインしております。販促の企画立案からメディアの制作、イベントの運営など、一括でお任せいただけますので、お困りのことがございましたらぜひお気軽にこちらからお問合わせください。
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