コーポレートサイトとは? 目的やコンテンツ例、制作のポイントを解説
マーケティング・販促
特定の企業のことを知りたいと思ったとき、インターネットで検索して企業情報を調べる人は多いでしょう。そのような情報を求めて訪れた人に向けて、自社への理解を促すために企業が作るWebサイトが、コーポレートサイトです。ここではコーポレートサイトを作る目的や役割、掲載するコンテンツ例のほか、サービスサイトやECサイトのような他のタイプのWebサイトとの違いもお伝えします。
- 目次
- 1. コーポレートサイトとは?
- 1-1. コーポレートサイトの役割
- 1-2. オウンドメディアの機能を持たせるサイトが増加
- 2. コーポレートサイトとほかのタイプの企業サイトとの違い
- 2-1. サービスサイト
- 2-2. ECサイト
- 3. コーポレートサイトを持つメリット
- 3-1. 企業ブランディングに貢献する
- 3-2. ビジネスチャンスを広げる
- 3-3. IRの有効なツールになる
- 3-4. 人材獲得の可能性が広がる
- 3-5. Web上の問い合わせ窓口になる
- 4. コーポレートサイトに掲載する一般的なコンテンツ
- 4-1. 会社概要
- 4-2. 代表者メッセージ
- 4-3. 事業内容
- 4-4. IR情報
- 4-5. お知らせ、ニュースリリース
- 4-6. 採用情報
- 4-7. 問い合わせ先、問い合わせフォーム
- 4-8. サイトマップ
- 5. コーポレートサイト制作のポイント
- 5-1. サイトの目的を明確にする
- 5-2. 内容を精査する
- 5-3. 定期的に更新する
- 5-4. リニューアル時はドメイン変更に注意
- 6. “わが社の魅力”を伝えるコーポレートサイトを通して企業価値を高めよう
コーポレートサイトとは?
コーポレートサイトは、顧客や消費者、取引先、株主、求人の応募者など、企業情報を求めている多様な人々に向けて、自社の情報を提供する企業の公式サイトです。いろいろな目的で訪問する幅広い閲覧者のニーズに応えるため、さまざまなコンテンツを掲載するのが一般的です。
コーポレートサイトの目的
コーポレートサイトの役割は、自社がどのような企業であるのかを示し、広く信頼を得ることにあります。インターネットにおける企業情報のよりどころとなり、初めて自社の情報に触れる人には名刺や会社案内の代わりにもなるサイトです。
そのためには経営方針やトップのメッセージ、事業の状況なども含め、求められる自社の情報を正確に伝えることが求められます。
オウンドメディアの機能を持たせるサイトが増加
最近ではコーポレートサイトにオウンドメディアの機能を持たせて、コンテンツマーケティングに活用する企業が増えています。
オウンドメディアとは、自社の商品・サービスに関連した「役立つ情報」を提供することにより、潜在顧客や見込み客の興味・関心を喚起し、段階的に顧客の獲得を狙うWebサイトやブログです。
具体的には、自社の商品・サービスを利用する人が関心を持ちそうなトレンドや専門知識、業界情報などのコンテンツを継続的に掲載。商品、サービスに関する知識を深めてもらうと同時に、互いの関係性を築き、潜在顧客を見込み客に、見込み客を顧客へと育てます。
オウンドメディアで良質なコンテンツを継続的に発信していけば、検索エンジンの上位に表示されるようになり、顧客との接点を増やすことができます。従来のコーポレートサイトではビジネスにつながる対象への的確なリーチは困難でしたが、オウンドメディアの機能を持たせることによってコーポレートサイトの営業活用の可能性がふくらみます。
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コーポレートサイトとほかのタイプの企業サイトとの違い
企業のホームページにはコーポレートサイトのほかにサービスサイト、ECサイトなどがあります。それぞれの目的や性格の違いについて説明しましょう。
サービスサイト
サービスサイトは、自社商品やサービスに関する情報を提供することにフォーカスしたサイトで、Web上の営業ツールです。その対象は、自社の製品・サービスの顧客や見込み顧客です。ブランドごとに分かれたブランドサイトも、サービスサイトのひとつと考えられます。
以前はコーポレートサイトにサービス情報を置くのが一般的でした。しかし最近は、ユーザーにより分かりやすく効率よく情報を提供することを目指して、独立したサービスサイトを作る企業が増えています。
ECサイト
ECサイトはEコマース(インターネットを介して商品・サービスの売買を行う)に特化したWebサイトです。ECサイトの目的は、そこで商品・サービスを販売して、利益を上げることです。
ECのビジネスモデルには、独自にECサイトを持つ自社ECと、複数の店舗が集まるショッピングモールに出店するモール型ECとがあります。一般的にモール型には集客力が高いという特徴があり、一方、自社ECには独自色をアピールできる、自由にマーケティングを行えるというメリットがあります。
近年のECサイトは、単なるインターネット上の売り場ではなく、集客や受注管理、在庫管理、顧客管理といった機能を持つ、ECビジネス全体を動かすシステムになっています。
コーポレートサイトを持つメリット
次に、コーポレートサイトを持つとどのようなメリットがあるのかを説明します。
企業ブランディングに貢献する
コーポレートサイト上で企業理念や経営方針、事業活動やCSRの取り組みを紹介することで、企業としての信頼性や透明性をアピールできます。これによりイメージアップや、顧客ロイヤルティ(信頼感・愛着)の向上が図れます。
ビジネスチャンスを広げる
コーポレートサイトに独自の技術や新商品・サービスのリリースといった情報を掲載しておくと、インターネットで新しい情報を探している企業やメディアの目に触れる機会が生まれ、新しいビジネスの可能性が広がります。
IRの有効なツールになる
上場企業のコーポレートサイトの多くがIR情報のコーナーを設け、投資の参考になる情報を掲載しています。IR(Investor Relations)とは、投資家や株主に向けて投資を判断する際に必要な自社の情報を提供する活動で、日本語では「投資家向け広報」と呼ばれます。
Web上のIR情報はリアルタイムに更新ができ、グローバルに情報を届けられるメリットがあります。コーポレートサイトは資金調達にも貢献し得るのです。
人材獲得の可能性が広がる
一般的に求人に応募する人は、応募前にその企業の情報をインターネットで確認します。ですから求人情報や企業情報をコーポレートサイトに掲出しておき、自社の魅力をアピールすることが大切です。
昔は社内の情報は説明会やパンフレットなどでしか伝えられませんでしたが、今はコーポレートサイトで社内の様子や社員の声を紹介し、働くイメージをリアルに持ってもらうことができます。経営理念や経営者のビジョンに共感する人材が集まる可能性もあります。
採用の多い企業では、リクルート用に特化した求人サイトをコーポレートサイトから切り離して持っている場合もあります。
Web上の問い合わせ窓口になる
コーポレートサイトに問い合わせ先の情報や問い合わせフォームを掲載することで、企業に対する意見や質問、相談、取材依頼などの窓口にもなります。
企業宛ての問い合わせが多い場合はFAQを用意したり、チャットボットを導入したりすれば、電話による対応業務の負荷を軽減することも可能です。
コーポレートサイトに掲載する一般的なコンテンツ
コーポレートサイトの構成や内容は企業によって異なりますが、一般的なコンテンツには以下のようなものがあります。
- 会社概要
- 代表者メッセージ
- 事業内容
- IR情報
- お知らせ、ニュースリリース
- 採用情報
- 問い合わせ先、問い合わせフォーム
- サイトマップ
会社概要
社名、代表者名、所在地、資本金、設立時期、沿革、事業概要、役員名など、企業の基本情報を掲載します。
代表者メッセージ
企業のトップが経営理念・使命・ビジョンなど、企業運営の方向性を示します。企業姿勢への共感や賛同を呼ぶための重要な要素です。
事業内容
提供している商品やサービス、稼働しているプロジェクトなどを紹介します。
IR情報
業績や財務状況、決算発表資料、CSRレポートなど株主や投資家が知りたい情報を網羅して掲載します。
お知らせ、ニュースリリース
会社の新しい動きや新商品・新サービスの発表などのほか、ステークホルダーに向けたお知らせを掲載します。
採用情報
現時点で求人をしている場合には、募集要項やどういった人材を求めているかを掲載します。働く環境やスタッフの生の声など、興味を持った人が応募したくなるような情報をあわせて掲載すると効果的です。
問い合わせ先、問い合わせフォーム
問い合わせ先情報を紹介したり、問い合わせフォームを設置したりします。
サイトマップ
閲覧者が理解しやすく、情報を探しやすいように、コーポレートサイト内のページ構成を情報地図として示します。
コーポレートサイト制作のポイント
次に、コーポレートサイトを新たに立ち上げたり、リニューアルするときに注意したいポイントを紹介します。
サイトの目的を明確にする
コーポレートサイトの目的によって、メインに据えるコンテンツや情報の優先順位が変わります。目的に沿ってサイトに載せたい要素を整理して、構成を決めていくことが大切です。
内容を精査する
事実と異なる表記は企業の信用に関わります。虚偽の記載はもとより、紛らわしい表記も厳禁です。画像や文章などの諸権利も事前にしっかり確認しておきましょう。
定期的に更新する
新たな事業展開や新商品・サービス、組織変更といったトピックスは随時掲載していきます。基本情報のページも定期的に確認し、古くなった情報を更新しましょう。古いままにしておくと信頼性の低下につながるうえ、SEOでも不利になります。
リニューアル時はドメイン変更に注意
ドメインを変更してしまうと、ブックマークしていた人がアクセスできなくなります。やむを得ず変える場合は周知を徹底し、あわせてリダイレクト(自動的に転送する仕組み)を設定しておきます。
“わが社の魅力”を伝えるコーポレートサイトを通して企業価値を高めよう
コーポレートサイトは、自社の情報を求める人に企業の姿を正しく伝え、信頼感を醸成する役割を担います。コーポレートサイトがいいかげんだったり、内容が古いままだったりすると、企業自体に不信感や不安を持たれる可能性があります。“わが社の魅力”をしっかりと発信するコーポレートサイトの構築、運営は、企業価値の向上に貢献できる大切な業務なのです。
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